皆さんが海外旅行する際、両替をしますよね。
どういった方法で1ドルいくらと決まっているか知っていますか?
また、最近は円安、円安とニュースでもよく耳にしますが、円安になると自分の身の回りに何が起きるか知っていますか?
今日は、為替から円安・円高等について、解説していきます。
- 外国為替とはなにか分かる
- 円安と円高について説明できるようになる
為替とは?
「為替」とは本来、小切手や振込などの現金以外の方法で決済することです。
その中でも、異なる2つの通貨を交換することを「外国為替」と呼びます。みなさんがよくニュースなどで見聞きするのは、この外国為替のことです。
海外に旅行に行くとき、仕事で外国の企業と取引するとき、みなさんは今持っている日本円を相手の国の通貨に交換しますよね。通貨を交換する場のことを「外国為替市場」と言い、その交換比率を「外国為替相場(為替レート)」と呼びます。
例えば為替相場が『1ドル=140円』なら、5ドル手に入れるためには700円が必要だね!
日本でよく見るドル以外にも、ユーロやウォンなどさまざまな通貨が世界中あらゆる場所で取引されていますので、外国為替相場は24時間休むことなく動き続けているのです。
- 外国為替とは異なる2つの通貨を交換すること。
- 為替相場は世界中のあらゆる場所で24時間休むことなく動き続けている。
外国為替の仕組みについて
為替相場はどう決まる?
では、為替相場はどうやって決まるのでしょうか。
これは、市場の需要と供給のバランスによって決まる仕組みになっていて、為替相場はその通貨の価値を表しているということになるのです。
需要が高まれば価値が上がり、反対に需要が減れば価値も減るということです。
ちょっと分かりづらいところなので、例を挙げてみましょう。
新型コロナウイルスが流行した当初を思い出してみてください。
マスクの需要が一気に高まったことにより、マスクの値段が高騰しましたよね。これまで50枚入り300円程度で購入していたマスクが、3000円くらいまで値段が跳ね上がっていました。
これはマスクの需要が高まったことでマスクの価値が上がったということです。
「需要が高まれば価値が上がり、反対に需要が減れば価値が下がる」
為替相場の変動においてベースの知識になるので、ぜひ覚えておいてください!
変動するそのほかの要因
為替相場の変動は市場の需要と供給のバランスによって決まりますが、そのほかにも社会情勢や金利の変動、紛争や要人の発言なども影響を与える要因と言われています。
例えば、景気が悪い国や紛争などが起こった国の通貨は、手元に置いておくよりも価値が落ちる前に “売ってしまいたい” という気持ちになりますよね。そうすると市場での需要が低くなり、価値が落ちていくのです。
- 為替相場は、市場の需要と供給のバランスで決まる
- 為替相場=その通貨の価値
円安と円高について
では、為替相場が変動したことによって起こる「円安」・「円高」について、詳しくみていきましょう。
円安・円高ってなあに?
『円安(ドル高)』とは、ドルの価値が上がり円の価値が下がる現象のことを指します。
一方『円高(ドル安)』とは、円の価値が上がりドルの価値が下がる現象のことを指します。
これもなかなか分かりづらいと思いますので、例え話で考えてみてください。
1ドル=100円の為替相場で海外旅行に来たあなたは、1ドルのハンバーガーを食べようとしています。
つまり、日本円で考えると100円でハンバーガーを食べれたことになります。
しかし、1ドル=120円に相場が変動した場合、同じハンバーガーを食べるために120円を支払う必要があります。100円で食べれていたものが120円払わないと食べれなくなってしまったので、円の価値が落ちたということです。
これがいわゆる「円安(ドル高)」です。
一方で、1ドル=80円に相場が変動した場合はどうでしょうか。80円払うだけで同じハンバーガーを食べることができました。元々の100円よりも安い値段で同じ物が手に入るということは、円の価値が上がったということです。
これが「円高(ドル安)」です。
ある特定のタイミングから見て、円の価値が下がったか上がったかで、円安・円高と呼び分けられているのですね。
円安になると・・・
「円安」の場合、身の回りには何が起きるのでしょうか。
最近ガソリンの価格が○○週連続上昇というニュースをよく耳にします。
これも「円安」による影響の1つなのです。
日本は、食料品やエネルギー資源などの多くを輸入に頼っています。
今まで1つ=100円で輸入していたものが、円の価値が下がり1つ=150円なった場合、同じ量を輸入しようにもコストが増加してしまいます。
その輸入した食料品やガソリンなどのエネルギー資源の輸入コスト増のしわ寄せが、販売価格の高騰(物価上昇)に繋がるのです。
なお、輸入面ではマイナスとなりますが、輸出においては「円安」はプラスに働きます。
自動車メーカーなど、海外に製品を輸出する企業においては、
車1台1万ドル(=100万円)で売っていたものが、
円安の影響により、1台1万ドル(=120万円)に。
同じ物を売っているにもかかわらず、日本円にして20万円の利益を出しているのです。
これにより、業績が上がるという良い面があります。
円高になると・・・
では「円高」の場合はどうでしょうか。
円安とは逆で、輸入にプラスに働きます。
海外の製品等を安く仕入れることができる分、販売価格も下がるため、みなさんにとってはお得に感じると思います。
また、1ドル=100円から1ドル=80円に円高になった場合は、より多くのドルに交換できるため、ハワイなど海外旅行もしやすくなるのではないでしょうか。
円安・円高どちらが良いのかというのは、どの視点から見るかで及ぼす影響が異なるため、一概には決められません。
しかし、一般家庭の消費者である私たちからすると、円高の方が家計に優しいと言えるかもしれませんね。
- 「円安」は円の価値が落ちるため、日本製品を海外に輸出する際にプラスの働きをする
- 「円高」は円の価値が上がるので、海外製品を安く仕入れることができる
- どの視点から見るかで、良い悪いは変わってくる
まとめ
為替について、円安・円高について少しは理解していただけたでしょうか。
最近はかなりの円安でガソリンなどいろいろな物価が高騰しており、「円安=悪」のようなイメージになっていた方もいるかもしれませんが、円安も円高も一長一短なんですね。
また、外貨での資産運用をされている方、検討している方にとっては、為替相場の変動は常に気になってしまうもの。
社会情勢や経済状況によっても相場は日々変動しますので、日頃からチェックしておくことをおすすめします。
コメント